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2007年12月号

vol. 009

マーケティングの尻尾

~消費者行動心理学-マーケティング-の尻尾を掴んだある偶然とは~

今ならマーケティングの必要性も使い方もある程度わかっているつもりだが、
初めてマーケティングの「尻尾」を掴んだ瞬間がある。
それは何となく出かけた同窓会の会場だった。

私は喧騒の中、あまりの衝撃に、そこで立ちつくしたことを覚えている。
今日はその驚愕の出来事をご紹介しよう。

一通の同窓会の通知がやってきた。
3年前に卒業したばかりの高校の同窓会だった。
「何や、早すぎるで」と暫く気にも留めなかった。
行きたい大学に受からず、志望校に受かった得意満面な連中にも会いたくなかったし、
かと言って、こういった華やかな場は、
「オレが行かなどうするんや」という使命感もあった。

6対4。
心の中はこうなっていた。
「行く」が6。「行かない」が4。

そして「まっ行っとくか」と腰を上げ、同窓会に出かける事にした。
金欠病の大学生ばかりの同窓会だ。
高校の体育館が同窓会の会場である。
折りたたみ机に、スルメと缶ビールが山積みされていた。
「何だこの湿気た同窓会は…」とブツブツ。

「おい、Sはまだ浪人しているらしいデ!」
「何や、我らがマドンナのK子は来とらんのか!」
「おまえこの同窓会に来たかったのか?」
てな会話をしている内に、
多くの連中が「10対0で同窓会に参加していない」という事がわかってきた。
理由にはそれぞれあったが、
多くは、こんな卒業間近な同窓会にはそれ程行きたくもなかったのだ。

6対4。
これが参加していた連中の心の中だった。
中には「8対2」もいたし「7対3」や「5対5」もあったが、
総じて平均「6対4」である。
「なんや皆、オレと同じか」と、ただそれだけを感じた。

同窓会も終盤、
幹事の挨拶は、次回の幹事の選出と、
「次回の同窓生でも生きてろよ」を約束し、
諸々の事務案内が行われていた最中、こんな事を言った。
「さて、本日の出席者は132名でした。ピッタリ6割の出席です。次回はもっと盛大に…」

足がピタリと止まった。
6割…?
6対4…?

偶然か?
この数字は何を意味するんだ?
「参加した人の心の中は6対4で来ている。そして参加した人数はピッタリ6対4…」
符合している…。
凍りついた瞬間だった。

帰りの電車の中、
とにかく座りたかった。
誰ともしゃべりたくなかった。
考え始めた…。

人の心の中が読み取れるのか…?
つまり、参加した人数の割合を計れば、参加した人の心にある動機付け%が分かるのだ。
数学で人間心理を計れるのかもしれない。
「こりゃエライモンを見つけた」と興奮し始めた。
まだ、マーケティングという科学など、まったく知らない若造だ。
大発見だと思った。

後年、この同窓会の6対4理論は、単なる偶然だと分かった。
同級生だった大阪樟蔭女子大学の永野光朗教授から、
「それはマーケティグ手法にありがちな統計には違いないが、その解析はデタラメだ」と。
「そんなことはない。おまえはオレの大発見を奪い、学会でそれを発表するつもりだろう」と詰め寄ったが、
「アホに塗る薬はない」と一蹴された。
だが、あながちデタラメでもなかったようだ。
こういった目に見えるマス統計で、目に見えない消費者行動心理を計ることは、
自然科学分野でも確立を見ているのだ。

私はこの同窓会で間違いなく「マーケティングの尻尾」を掴んだ。
いや正確に言えば、
マーケティングの面白さに出会った、である。
6対4の論理は正しくはなかったが、
何となくマーケティングの原理を垣間見た気がしたのだ。
この極意は、今でも私の思考の中に脈々と生きている。
まさにこの瞬間に、
マーケティングの尻尾を掴んだのだと記憶している。

商品がどうすれば売れるのか?
その動機付けは、商品を買った多くの消費者の行動下に潜んでおり、
買わなかった候補顧客には、
それなりの共通因子が潜んでいるのである。
面白い。面白くてたまらない。

今年は、同窓会には出席をしなかった。
◯◯歳になったマドンナK子の顔を見たくなかったからだ。
いや訂正しよう。
◯◯歳になったオヤジの風体をマドンナに見せたくなかったからだろう。
来年はきっと行こうと思う。

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