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2014年3月号

vol. 084

オンリーワンよりナンバーワン

~世の中は「オンリーワン」がチヤホヤされている。それってどうなのよ~

私は、人に「序列」は必要だと思っている。
強い奴は上に、弱い奴は下に位置するべきだ。
サルと同様、人間も「序列」の生き物であるはずだ。

組織でランクされた「序列」ではない。
私は、人間固有の力関係においての「序列」の必要性を認めている。
力のある奴が、力のない奴を組み従えるという構図である。

なぜ今、この「序列」をテーマに書くのか、と言うと、
昨今「オンリーワン」という言葉が、
「負けた人の逃げ込む先」になっていることを、
心から憂いているからである。

SMAPの代表曲が決定打だ。
♪ナンバーワンにならなくてもいい~もともと特別なオンリーワン♪
なるほど。
この曲を聴いた人達は、きっと救われるのだろう。

だが私には、
「負けたの?でもいいのよ。気にしないで」
「一番になんかならなくてもいいの。あなたはあなたなんだから」
と、わが子を抱きしめる甘い母親の声に聞こえる。

今の日本社会は、就学年齢の時期に、
「序列を作ってはならない」と、ことさら言い続けている。
だが、私は教育の専門家ではないが、
そんなことを言ってるから、
社会に出て「打たれ弱い人間」が作られていくのだ。

小学校の運動会で、順位をつけない学校があるらしい。
「負けた子の気持ちを考えよう」という趣旨らしいが、
それって正しいの?と首を傾げてしまう。
負けた子は、悔しい思いをすればいいじゃないか。
負けた子は、辛い思いをすればいいじゃないか。
だからこそ、次に負けないように頑張るんじゃないのか。

大人社会は、まさに「競争」である。
木枯らしがピューピューと吹く厳しい世界だ。
公務員とて、安穏としていられない時代だ。
それなのに、就学時期に「オンリーワンでいいんだよ」などと、
周りから庇護ばかりされた子が、
なんで社会に出て突然、競争に耐えれるはずがあろう。

こんなことを書くと、
どこかの教育団体からお叱りをもらうかもしれないが、
就学時期にこそ「序列」を経験し、
下の者は、上からのパワーへの「耐性」を芽生えさせるべきであり、
嵐吹く社会に入る前の「準備運動」にしなければならないはずだ。

社会では、全員がナンバーワンにはなれない。
下にいる者は、上にいる者の「理不尽」に従わざるを得ないのだ。
そこから逃げては、社会の一員にはなれないのだ。
間違っているだろうか。

サルのトップは、すべてのメスを独占する。
下のサルには食料の分け前すら回ってこない。
だが、サル社会は成立し、
ある種のヒエラルキーの元、サル達は生きている。
そして人間も、同じ社会性の動物なのである。

若い社員、特に、男性社員が簡単に辞めていく。
厳しく叱れば、翌日、もう出社してこないこともある。
父親から「息子はうつ病になりました」と電話が入ったりもした。
ある日突然「自分探しの旅に出たい」と辞表を出すモノもいた。
これはどうしたことだろう。

昔、ガキ大将というヤツがいた。
クラスには、そのガキ大将を頂点に、子分ができ、またその子分ができ、
カースト制度のような序列ができあがった。
子供世界のヒエラルキーだ。
昔だからといってカラッとしていたワケでもなく陰湿なイジメもあった。
だが、ガキ大将制度はオープンである。
大人公認、先生公認、両親公認のカースト制度だったのである。
それを「自然体」と認めるべきなのだ。

子供達に「耐性」をつけさせようではないか。
社会の厳しさの「予行演習」をさせてあげようではないか。
「オンリーワン」とは「勝つための手段の一つ」であることを、
教えてあげようではないか。

就学時期にこそ、競争に耐える抗体と、負けてもめげない精神力と、
何度でもチャンスはあるんだと思える折れない心と、
序列の中で社会は成り立つんだという諦観を、
大人は子供達に見せてあげねばならない。
かわいい子を、単に競争から遠ざけてはいけない。

ビジネスの世界は、いじめも理不尽も、何でもアリだ。
勝者がいれば、必ず敗者もいる。
明日、自分がどっちに転ぶかは誰にも分からない。
だからこそ「負けていちいち死ぬな」と言いたい。
そこで「オンリーワンでいいのよ」なんて頭を撫でずに、
「もう一回ナンバーワンを目指せよ」と言ってやりたいのだ。

オンリーワンでメシが食えるわけじゃない。
オンリーワンなどクソくらえだ。
負けてられんぜよ。

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 社長 谷洋の独り言ブログ 日々是好日